読書感想

もう 夏休みも終わりに近づきつつあるのかな? 夏休みの宿題というと、読書感想文 …得意じゃなかったな~ ちゃんと書き上げた記憶が ひとつも無いです(笑)
もともと本は好きで、活字が好きなんだ と思っていましたが 修道院に来て気付いたのは、私は「お話し」が好きなんだ、と。 だから実は聖人伝とか、ちょっと苦手なんですよね;
そんな修道院の本棚にも、数少なくではありますが そういう、なんだろ 小説系のものというのはありまして。 今日はその中の最近読んだものをご紹介しようかな、と
『手のことば』 聾者の一家族の物語 著者:ハナ・グリーン
この方の『デボラの世界』というのを前に読んだのですが、 すごく衝撃的だった、と覚えています なんというか、自分とはずっと離れた、遠くのこと 関係のない世界のように思っていたことが 実は ほんの薄い、透明な 一枚、すぐ向こう側にある。 自分がこちら側だと思っているのは どっちなんだろうな、と。 そんなふうに思いました。
ハナ・グリーンさんの描かれる登場人物たちは、本当にリアルなんですよね 強くて、頑固で、うるさくて、弱くて、生きているー!て溢れ出てる だから、読み始めると その世界の中に放り込まれるような、そんな感じがする
この「手のことば」では、手話を使う人の世界を考えさせられた。 「言葉」を聞いたことのない人の、本当の「ことば」 本のなかに出てくる、そのとき そのときの手話の違い、 表現、感情、全部が合わさっているんだ。と それは私たちの使う言葉でも同じなのにね
私たちは神さまと話す言葉を どうやって覚えてきたんだろう どんな「ことば」で話しているんだろう 私たちの、というか神さまの ほんとうのことば、 聞くことが、見ることが、感じることが、できているのかな・・・